折しも、2021年2月15日に発生した福島県沖を震源とする地震の影響による損傷で、福島原発第1号機、3号機では、格納容器の水位低下が起こり、注水量の増加を余儀なくされています。
また事故後10年を経た現在も、1号機、2号機の核燃料デブリの取り出しについては、具体的な予定が立たないままの状態にあります。

反西連では、福島原発事故発生から10年の2021年、以下の通り、福島第一原発事故被害の回復と脱原発を求める決議をまとめました。

—————————————

福島第一原発事故から 10 年にあたり、同事故の被害の回復と脱原発を求める決議

2011 年 3 月 11 日の東日本大震災を機に「東京電力福島第一原子力発電所」は爆発を伴う大事故を起こしました。原発の事故により、福島の美しい自然は放射能に汚染され、地域の産業は壊滅し、広大な地域の人々が避難を余儀なくされました。そして、人々とのつながり、文化、何世代にもわたって築いてきた暮らしのあらゆることが根こそぎ失われる事態となりました。関連死の多さや、現在も数万人の人々が避難生活を余儀なくされていることは決して忘れてはならない事実です。

しかし、事故から 10 年が経過した今、日本の社会において、原発事故の「記憶の風化」が進んでいることも事実です。

私たちは、福島原発事故の「記憶」を再び呼び覚まし、その人災の「記憶」を刻み続けていかなければなりません。

私たちは、立地地域に原発を押し付けてきた「責任」を思い起こすとともに、原発事故を起こし、人びとに甚大な被害をもたらした国と東京電力の「責任」を追及し続けていかなければなりません。

私たちは原発事故を二度と起こさないためにも、原発に依存しない「未来」を構想し続けなければなりません。

 

私たち反原発西武線沿線連合は、

1.国と東京電力が加害責任を認め真摯に謝罪すること
2.福島原発事故前の原状の回復と環境汚染対策をすること
3.加害責任を踏まえた賠償指針の見直しにより、損害を完全賠償すること
4.被ばくリスクに十分配慮し、回避・低減・快復のための医療・健康管理について、元住民・原発労働者などを漏れなく対象としたアクセスしやすい対策を講ずべきこと
5.国は福島原発事故によってそれまでの生業と生活を破壊された地域と住民が、希望を持って生活を再建できるように、避難者への支援も含めた万全の措置を講ずること
6.できる限り早急に、原発への依存をやめ、原発を廃炉とすること

以上を決議します。

2021 年 2 月 1 日

反原発西武線沿線連合

—————————————

この決議文は、次の4団体による連帯行動の呼びかけに応じ決議をおこない、同団体宛に送付いたしました。
・福島原発事故救済九州訴訟 原告団・弁護団
・原発止めよう!九電本店前ひろば
・原発なくそう!九州玄海訴訟 原告団・弁護団
・原発なくそう!九州川内訴訟 原告団・弁護団

決議文のPDFダウンロードは→ こちら

コメント

コメントする