2018年6月、東京都新宿区は4か所ある区立公園の使用を8月1日から規制するという報道がありました。
わたしたち反西連は2013年のお正月から毎年、新宿区立西戸山公園を出発地として「原発いらない・原発なくそう」のデモをおこなっています。
西武線沿線からだけでなく、さまざまな地域から大多数の人が参加し、市民の声としてアピールを続けています。

この突然の新宿区による公園使用規制に対して、7月18日(水)に新宿区長と公園の使用を管轄する区役所のみどり公園課に下記の通りの要望書を提出、申し入れをしてきました。
その際に、区長室秘書課長には口頭で、「区長は、デモ制限に反対しているのは新宿区区外だと主張しているようだが、わたしたちは区民や区内の駅利用者です。デモの事前にあいさつまわりもして住民との関係は良好です」「ほかの公園制限もおかしいが、とくにわたしたちしか使っていない、苦情もない西戸山公園を制限するのはおかしい」と申し入れました。
また、みどり公園課では「苦情があるのか」と質問したところ、「苦情は受けていない」と確認しました。

わたしたちの提出した要望書は以下の通りです。

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新宿区長・吉住健一様

【要望書】
新宿区立公園をひきつづきデモでも使用できるようにしてください

私たちは、2011 年の福島第一原発の事故をきっかけに、あの原発でつくられた電気を使っていた当 事者として、原発のない未来をつくろうと声をあげているグループです。2013 年から毎年正月に「新 宿区立西戸山公園」をデモの集合場所としてお借りして、「高田馬場☆ニューイヤー脱原発デモ!」を おこなってきました。今年 2018 年1月で6回を数えています。

新宿区は 6 月に突然、8 月1日から4カ所の区立公園の使用を規制すると報道されました。デモでの 公園使用は本来の使用ではない、近隣からの苦情がある、といったことが理由と聞いています。デモ出 発に公園を貸さないことになれば、実質デモはできないことになります。私たちはこれに驚き、大変シ ョックを受けています。

反原発西武線沿線連合は、その名の通り、西武線沿線の地域で原発をなくするために活動する数多 くの団体やグループ、個人のゆるやかな集合体です。原発事故から7年以上過ぎたいまも沿線各地で デモや宣伝行動を続けています。正月恒例の高田馬場デモは、線路がずっと続いていくように、高田馬 場を起点に秩父までを結ぶ私たちの脱原発行動のひとつの象徴的な行動です。多い年には 600 人が参 加し、沿道の反応も大変よく、また終結地に近い穴八幡神社の参拝客からも声援を受けます。多くの市 民が、たとえデモに参加しなくても思いを同じくしていることを確認してきました。正月に「今年こそ 原発なくそう」の決意をかためる大事なイベントです。

また、私たちは、デモの周辺の住宅、商店、通行人のみなさんにきちんと趣旨を伝えることが大事だ と考え、デモの数日前に、西戸山公園周辺から終結地点の戸山公園まで約 600 軒にチラシを配布しな がらご挨拶をしてきました。年々、「またやるんですね」「がんばって」と声をかけていただくことも増 えました。さらに、デモ中も予備校の前ではマイクを切り、入試を前にした受験生たちに配慮するなど もしてきました。デモは憲法で保障された言論、集会、表現の自由の行使ですが、同時に、デモに参加 しない方たちへの配慮と理解を得る態度を貫くことも大事なことと考えてきました。

西戸山公園をデモで使用しているのは、ここ数年、私たち反原発西武線沿線連合のみと聞いていま す。その公園使用を禁止するというのは、私たちのデモへの直接の規制だと考えざるを得ず、看過する ことはできません。このような規制は新宿区民だけではない、たくさんの人々の大切な権利を侵害す ることになることを、新宿区としてしっかりと自省していただきたいと思います。

もとよりデモはどこかから苦情があったら使用させないといった性質のものではありませんが、周 辺住民や通行人との関係も良好で、私たちにとっては代替場所のない西戸山公園を、使用規制しない でください。

どうか、公園をひきつづきデモの出発地点として使用できるようにしてください。

2018 年7月 18 日 反原発西武線沿線連合

コメント

コメント(1) “新宿区の区立公園の使用規制に申し入れをしてきました”

  1. [...] 関連記事反西連の申し入れ文書はこちら この記事をカクサン!クリックして Twitter で共有 [...]

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